2016年6月22日水曜日

韓半島の城跡(3)全羅道から慶尚道へ

平成28年3月14日(月)つづき

ナムウオンの韓国式庭園 「広寒楼苑」

韓国の古典「春香伝」の舞台となったことで人気の広寒楼

南原(ナムウォン)での予定が早めに終わり、昼過ぎには見たいものはすべて見てしまった。予定外の『春香伝』を記念する公園まで見てしまった。次の予定は 求礼(クレ)でそこに一泊する予定だったが、こんなに早く予定を消化してしまったのなら、クレで一泊する予定を端折って釜山までバスで行ってしまおうか、という考えが頭をよぎった。

クレは 『求礼』という漢字がなんとなく気に入ったのと、周辺に広がる茶畑が見たかったので予定に組んだ。韓国に緑茶があるとは知らなかったので、味わえるものなら一度飲んでみたいとも思った。仏教とともに緑茶も高麗時代に韓半島に入っていると思いますが、今は一般的ではありません。だいたい現在の韓国に私たちが日常飲みなれた形の『茶』はないようです。ちょっと寂しい。
クレのバスターミナル 手前にバス乗降場

コインロッカー
窓口の係員は親切でした。

クレはナムウォンよりも規模も小さいのにバスターミナルははるかに立派で、切符売り場の人も親切だ。ロッカーも充分な数を揃えてある。すっかり気に入った。この違いは何なのか?


1時間半後にプサン行きのバスがあることが分かり、それに乗ることにした。とりあえず市街地を歩いて街の雰囲気を感じ取れたので、今回はこれで良し、としよう。
誰もいないように静か


まだ韓国に入って2日目なのに、久し振りで張りつめていたせいか、ナムゥオン・ショックが強烈だったせいか、プサンが恋しいと思うのはどうしたことか。ホテルの予約は明日からだけど、ホテルが空いていればそのままチェックインし、万が一空きがなければ旅館をさがそう、と心はなぜか行き慣れた釜山にすでに飛んでいる。

バスはクレから河東(ハドン)までは通常の国道を走り、ハドンで高速に乗った。ハドン近郊に茶畑が見えた。思ったより規模は小さい。秀吉軍はハドンからクレに向かい、やがてナムウォン城を落とし、破竹の勢いでチョンジュ城を陥落させた。そこで態勢を立て直して漢城にむかったものの、文禄の役とは違って漢城まで行かずに途中で引き返すことになった。慶長の役終焉まであと2年。秀吉が死去する1年前のことだ。宇喜多秀家率いる秀吉軍の左軍がたどった道を逆に辿ったことになる。概ねソムジンガンに沿って走った。

バスは翼があれば今にも離陸しそうなスピードで高速道路を疾駆して行く。 クレを出てハドンで休息をとっただけでその後2時間は休息を取らずにプサン西部バスターミナルまで走り続ける。2時間も休憩なく走り続けるのはかなりきついだろう。韓国はバス便が全国に張り巡らされているが、トイレがついていないのが困る。私は長距離はなるべく鉄道を使うようにしている。

プサンに近づいたのは、立体交差する道路が増え、車の量が急激に増えるので分かる。ソウルには負けるが、都市としての広がりは日本の普通の地方都市なら簡単に負けてしまいそう。人口は200万というけど、もっと大きく見える。

ホテルに部屋は空いていた。明日はゆっくり目に起きてプサン市内に点在する倭城を歩こうと思
う。



バス料金 クレ~プサン W15200(約1520円)

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